ROCKのUEFIインストール
ROCKのインストールはこれまで、PCのBIOSはレガシーブートのみとされてきた。
しかし、2022年11月にroonの公式サイトでROCKがインストールできるNUCにNUC11シリーズとNUC12シリーズが追加された模様。
これによりROCKがUEFIブートのPCにインストールできるのではないかと考え、UEFIモードでROCKをインストールしてみたところ、結果は問題なくインストールできた。
最新のNUCは準備できなかったため、手持ちのPC(DELL OptiPlex3050 :cpu i5 7500)で実験してみた。
この実験したPCにはもともとWindows11をインストールしてあったのだが、そのSSDを再フォーマットしてROCKのインストールを試みた。このPCはレガシーブートとUEFIブートの両方をサポートしているマザーボードなので、以前はレガシーブートでROCKをインストールしたが、今回はUEFIブートでそのままROCKをインストールしてみた。
なおインストールする際に注意点があり、セキュアブートはdisableにする必要がある。これはROCKのベースOSであるLinuxがセキュアブート対象のOS(ディストリビューション)ではないためと思われる。さらに、NICはIntel製である必要があるようです。
今回のROCKの仕様変更により、既存のメーカー製PCほとんどにROCKをインストールできることを意味する。Roon Serverに使えるPCの選択範囲が広がったことはとても喜ばしい。
さらに、Roon bridgeを用意したいときもUEFIブートだけしか対応していないIntel CPUを搭載したマイクロPCなどにもROCKをインストールすることで低価格で提供することが可能となる。
Roon ready機器はまだ高価で、Roon bridgeによく使われているRaspberry Pi(ラズベリーパイ)も最近は値段が上がってきている。その点、スモールPCは中古市場でも1万円ほどで流通しており、今回、ROCKがUEFIブートをサポートしたことによりインストールも簡単になった。
さらにUSB DACのドライバーがWindowsしか対応していなかった場合、Roon bridgeのPCにROCKではなくWindowsを入れなおすことで対応することができるようになる。
roonはその汎用性の高さ故に、初めてroonを使ってみたときの壁の高さがちょっと高いように感じられる。
特に"core"と"output"そして"roon bridge"との関係は理解に時間がかかるが、ROCKを中心に考えるとわかりやすく、システムの構築を容易にしてくれるのではないか。理解してみるとこれほど柔軟性に富んだシステムはないと感動さえ与えてくれること間違いない。